日本民家園は、川崎市に位置する広大な生田緑地内にある、日本全国の25棟の古民家を展示した圧巻の野外博物館です。
遠く白川郷まで足を運ぶ必要がなく、川崎にいながらにして、日本各地の伝統的な古民家を一堂に体験できるのが魅力。
このページでは、日本民家園へのアクセスや駐車場情報、古民家の魅力を写真付きで詳しくご紹介します!
日本民家園とは?
川崎市立日本民家園は、緑豊かな生田緑地内にあり、東日本の代表的な民家をはじめ、水車小屋、船頭小屋、歌舞伎舞台など、日本全国から集められた25棟もの伝統的な建造物を間近に見ることができる大規模な野外博物館です。
園内は5つのエリアに分かれており、「宿場」「信越の村」「関東の村」「神奈川の村」「東北の村」といった、各地域の特色を色濃く反映した古民家が並んでいます。
写真を見ていただくとわかるように、これらの古民家は当時の生活様式を忠実に再現しており、まるでタイムスリップしたかのような体験が可能です。
生田緑地自体の入園は無料ですが、日本民家園に入場するには入園料が必要です。家族連れや歴史に興味のある方にとって、見逃せない観光スポットです。
日本民家園を訪問レポート!
日本民家園の正門からスタート
生田緑地の東口から徒歩約1分で日本民家園の正門に到着します。園内へ入る際は、こちらの正門か西門をご利用ください。奥門もありますが、入園はできません。
アクセスしやすい正門から歴史的な旅を始めましょう。
日本民家園の入り口
日本民家園の入り口に入ると、左手に見えるのが券売所です。
入園料金は、一般500円、高校・大学生300円、65歳以上300円、中学生以下は無料。訪問する際は、お得な料金設定もぜひチェックしてみてください。家族連れやグループでの訪問にも最適です。
日本民家園の本館展示室
本館展示室は、入口からすぐの場所に位置し、古民家に足を踏み入れる前にぜひ立ち寄ってください。
ここでは、日本の古民家の歴史や生活様式について詳しく学べます。
実際に古民家をめぐる前に予備知識を得ることで、より深い体験ができるでしょう。
宿場エリア
鈴木家住宅
宿場エリアに位置するのは、「鈴木家住宅」。
この建物は、奥州街道の馬宿として使われていたもので、広々とした土間には14頭の馬をつなぐことができるほどの大きさがあります。当時の賑わいを感じさせる、圧倒的なスケールです。
原家
正門を入るとすぐ右手に見えるのが、「原家」。川崎の大地主の住宅として知られています。
一階は自由に見学可能で、当時の豪華な生活ぶりを感じ取ることができる魅力的な場所です。
三澤家住宅
「三澤家住宅」は、長野の宿場で薬屋を営んでいた家です。
特徴的な栗の板葺きの屋根には、大きな石が置かれ、板をしっかりと押さえつけています。この独特な構造は、長野地方ならではの建築様式を示しています。
信越の村エリア
水車小屋
信越の村エリアにあるのは、長野市から移築された大きな「水車小屋」。
ここでは、実際に水が流れ、水車が回転している様子を見ることができ、昔の生活の一端を垣間見ることができます。写真にある通り、水の力で動く大きな木製の歯車も圧巻です。
さらに、小屋の裏側に回ると、中の構造も見学可能です。巨大な木製の歯車が力強く回っている様子は、訪れた人々を驚かせることでしょう。
江向家住宅
江向家住宅は、富山県の合掌造りで有名な建物です。
この特徴的な建物は、急こう配の大屋根によって雪を防ぐ設計となっており、2階と3階は養蚕などの作業場として使われていました。当時の暮らしを反映した建築美が見どころです。
山下家住宅
山下家住宅は、白川郷の合掌造りの古民家で、かつては川崎駅前で観光料亭として利用されていました。
現在、この山下家住宅では伝統的な「お蕎麦」を楽しむことができ、歴史的な空間の中でゆっくりと食事ができるのが魅力です。
温かい「民家園そば」(800円)は、とろろ、山菜、たぬきがたっぷりと乗った、ボリューム満点の一品。
冷たい「とろろそば」(700円)は、ツルっとしたのどごしが特徴で、暑い日にもぴったりです。
関東の村エリア
作田家住宅
関東の村エリアには、千葉県九十九里浜にあった「作田家住宅」が展示されています。
この住宅は、イワシの地引網漁で栄えた網元の家として知られ、広々とした間取りや漁師町ならではの風情が感じられる貴重な建物です。海の豊かさを象徴する建築様式を体感できるのも魅力です。
神奈川の村エリア
北村家住宅
神奈川の村エリアには、「北村家住宅」があります。
この家は秦野市にあった江戸時代初期の古民家で、当時の農家の名主が住んでいた家として、地域の中心的な役割を果たしていた歴史を持っています。太い梁や土壁など、当時の農家の建築技術が随所に見られ、江戸時代の農村生活を垣間見ることができます。
東北の村エリア
菅原家住宅
東北の村エリアでは、山形県の豪雪地帯に建てられた「菅原家住宅」を見ることができます。
この古民家の特徴は、雪の重さに耐えるための頑丈な屋根と、屋根部分に設けられた高窓です。高窓は、雪の重みを軽減し、室内の換気や採光を確保する役割を果たしており、東北地方特有の知恵と工夫が詰まった建物です。
船越の舞台(ふなこしのぶたい)
「船越の舞台」は、園内の他の建物から少し離れた場所にあり、2~3分ほど歩く登坂道を進んだ先に位置しています。
この道を登ることで、美しい景観とともに歴史的な舞台へとたどり着けますので、ぜひ挑戦してみてください。
「船越の舞台」は、三重県の漁村にあった回り舞台付きの歌舞伎舞台です。
漁村の娯楽として親しまれていた歌舞伎を演じるために建てられたこの舞台は、回り舞台という特殊な仕組みが取り入れられ、当時の村人たちの文化的な楽しみを今に伝えています。
奥門
見学の最後は、「奥門」から出ることになります。奥門は入園専用ではないため、入場はできませんが、出口として使用されます。
また、当日に限り再入園可能ですので、奥門や西門から出た後に休憩や食事を楽しんでから、もう一度園内をゆっくりと見学することができます。
日本民家園まとめ
日本民家園は、生田緑地内に位置する日本全国の古民家25棟を展示する大規模な屋外博物館です。
遠くの白川郷や他の地方に行かなくても、川崎市にいながらにして、全国各地の特色ある古民家を一度に見学できるのがこの場所の大きな魅力です。
園内は、「宿場エリア」「信越の村エリア」「関東の村エリア」「神奈川の村エリア」「東北の村エリア」に分かれ、それぞれの地域ごとの建築技術や生活文化をリアルに体感できます。
歴史を感じる建物の数々はもちろん、見学の際には古民家の生活様式や建築の工夫についても学ぶことができ、子どもから大人まで楽しめる内容です。
入園料はかかりますが、生田緑地自体の入園は無料。休日の家族でのお出かけや、歴史好きな方にもぴったりのスポットです。ぜひ一度足を運んで、貴重な歴史に触れてみてください!
日本民家園の基本情報
■ホームページ
日本民家園
■住所
神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1
■電話
044-922-2181
■開園時間
3月~10月 9:30~17:00(入園は16:30まで)
11月~2月 9:30~16:30(入園は16:00まで)
■休み
月曜日(祝日の場合は開園)、祝日の翌日(土日・祝日の場合は開園)、
年末年始(12月29日~1月3日)、臨時休園日あり
■入園料
一般:500円、高校大学300円、65歳以上300円、中学生以下無料
■駐車場
有料駐車場あり(東口駐車場:140台)
1時間以内は200円、以降2時間まで30分毎に100円、2時間超は30分毎に50円
■アクセス
「向ヶ丘遊園駅」から徒歩約13分、「登戸駅」から徒歩約25分
「向ヶ丘遊園駅」からバス
日本民家園へのアクセス
最寄り駅は小田急線の向ケ丘遊園駅ですが、ちょっと距離はあり、歩くと13分ほどかかります。
■徒歩(向ケ丘遊園駅から)
「向ヶ丘遊園駅」から徒歩約13分
■徒歩(登戸駅から)
「登戸駅」から徒歩約25分
■バス(向ケ丘遊園駅から)
「向ヶ丘遊園駅」南口から、市バス【溝19】おし沼経由「溝口駅南口」行き、市バス・東急バス【た83】「たまプラーザ駅」行きに乗車し、「生田緑地入口」バス停で下車(下車後徒歩約3分)
「向ヶ丘遊園駅」北口から、小田急バス「専修大学前」行きに乗車し、終点で下車(下車後徒歩約5分)
日本民家園の正門は、生田緑地の「東口」から歩いて1分のところにあります。「東口」には東口駐車場やバス停があり、日本民家園に行く際には、まずは「東口」を目指して行くと良いです。
生田緑地の駐車場
生田緑地には「東口駐車場」と「西口駐車場」の2か所があります。(写真は「東口駐車場」)
日本民家園の正門は東口の近くにあり、日本民家園を利用する際には「東口駐車場」を利用すると便利です。
■駐車料金
1時間以内は200円、以降2時間まで30分毎に100円、2時間超は30分毎に50円
■台数(合計192台)
東口駐車場:140台 西口駐車場:52台
■時間
5:00~22:00